変性意識と脳波:原因か結果か。

精神世界

ライトアンドサウンドマシンを推しておいて何なのですが、どうも最近変性意識状態というのを外的な刺激(ライトアンドサウンドの場合には光の明滅とモノラルビートの音源)でそもそも作り出せるのかどうなのかというところに少し自分として疑いが生じてきたのでこちらに書いておきます。

脳波の「引き込み効果」

脳波には引き込み効果という生理現象があり、特定の周波数の光の明滅や音によってそれに同調するような脳波が出やすくなるということは実際にあります。クラシックの音楽を聴くとしても例えば「剣の舞」のようなアップテンポの慌ただしい曲を聴けば脳波はそれに追随して素早い脳波が出ますし。「カノン」のようなゆったりとした曲を聴けばそれに応じたゆっくりとした脳波が現れます。周囲の周波数・刺激に応じた脳波が出てくるというのは間違いが無い。ところが、そうだったとしても「チベットの高僧の深い瞑想状態ではθ波の脳波が支配的になっていた」からといって「常人の脳みそをθ波の状態に誘導したらチベットの高僧と同じものが体験できる」というのは違うのではないかと思うのです。

脳波と変性意識

ヘミシンクの本の中に体験者の一人のお話が出ていて、「θ波にまで誘導してくれるセッションだったのだが自分の脳内は雑念ばかりでどうしようもなかった」という被験者の方の脳波を測定していたところ、その雑念だらけだったはずの時間にもしっかりとその人の脳波はθ波に誘導されていたというのです。こうなると変性意識状態と脳波というのはどうも因果の包含関係が我々の考えているものとは違うようです。

脳波の調整⇒変性意識

これは、θ波に誘導さえできればチベットの高僧が万人にもたらされるという考え方です。いや、多分これは違う。正直なところ、ヘミシンクによって変性意識状態を作り出してガイドとのコミュニケーションやら幽体離脱を体験できる人というのは、私の感覚値としては10人に1人もいません。打率一割もないのです。ほとんどの人はセミナーなどに参加しても何一つ体験など得られずに失意のうちに帰ってるような状況です。

それでも、引き込み効果によって脳波だけはちゃんと誘導されているということであれば、脳波さえ調律すれば変性意識を誘導できるというのは多分、100%は成り立ちません。

変性意識の結果⇒特定の脳波

恐らくこれは正です。脳波だけでは論ずることのできない、何か特定の「脳全体の状態」=変性意識状態を呈する脳の状態というものがあり、その結果としてθ波のような非常にゆっくりとした脳波が測定される、ということ。

少しガッカリなのですが、とはいえ今の所変性意識状態を導くのに最も効率的なツールはライトアンドサウンドマシンなので、これに掛けるしかないのです。

まとめ

恐らく、脳波は原因ではなく結果です。特定の脳の状態(うまく表現できる語彙が見当たりませんが)の結果として脳波がθ波を呈する、といった因果関係であると考えた方が妥当でしょう。

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