医療用アロマの本に面白いお話があったのでシェアの為にこちらに記しておきます。
柑橘系のエッセンシャルオイル
冒頭に示した本で取り上げられている臨床例として、かなり重篤なうつ病の患者さんに対して柑橘系(みかん、グレープフルーツ、レモンなど)のエッセンシャルオイルでの芳香浴を行った場合、短期間にうつ症状が劇的に改善したとの報告が乗っています。「食べる」のではなく「香りを嗅ぐ・浴びる」ということで改善するというのが不思議ですが、それであれば患者さんへの負担も服薬に比べて非常に軽く済みます。
ただし、柑橘系の香りがどういう作用機序でもって患者さんの脳内なのか体内なのかにポジティブな影響を与えているのか、というところの詳細はまだ何も分かっていないという状態です。(一般的な抗うつ剤の「セロトニンの再取り込みの阻害」による脳内のセロトニン濃度の維持とは全くことなるアプローチで効いているのだろうとは思うのですが)でも本を読む限りは何らの副作用の記述もなく(Ennisの場合、パキシルのいわゆる「シャンビリ」のと呼ばれる副作用の「シャン」に苦しめられました。アタマの中で誰かがリンゴをかじっているかのようなシャリシャリという音です。それと、うつ病に特有の気分の日内変動は、抗うつ剤を飲み始めてからの方がかなり酷くなりました)、天然の素材を使った非常に人間に優しい改善の選択肢になる可能性があります。
高緯度地域に自生していたら良いのに
柑橘系の植物は世界中で栽培されていますが、
1位は約1732万トンの中国で全体の半分以上を占めています。2位がスペインで、3位がトルコ、日本は8位です。その他、モロッコやエジプト、ブラジルなどでも多く生産されています。
https://www.kudamononavi.com/graph/worlddata/item=tangerines
こんな状況です。日本でも日照時間の少ない高緯度地域ほどうつ病の罹患率が増えると言われていますが、北海道~東北の地域ではミカンは全く栽培されていないようです。結構植物というのはそこに暮らす人々の手助けをするべく自生してくれてあるいは栽培されてくれているようなところがあるのですけれど、柑橘系についてはそうではないようですね
話が脱線しましたが、うつ病を患っている方々にとって抗うつ剤、抗不安剤、睡眠薬といった現代医学の典型的なアプローチの代替案としてはすごく良さそうです。
まとめ
柑橘系のアロマ、質が良いモノを選んで是非試してみるべし!
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