断食が可能な環境とそうでない環境というものがあるようなので、それをここに書き記しておきます。
断食と脳波
「不食の弁護士」ということで本にも出てきている秋山さんという男性の弁護士さんがいらっしゃって、彼の講演会を聞きに行ったことがあります。彼にもお師匠様がいて、ジャスムヒーンさんという女性です。(彼女は断食のノウハウを語り広めている方なのですが、そのトレーニング中に餓死してしまった方がいてその遺族の方々から訴えられてしまっているなど手放しで素晴らしいとは言い切れない状況)秋山さん曰く、「脳はをシータ波に維持することで不食になることができる、とジャスムヒーンさんから伺った」とのことだったのですが、この「シータ波」というのは普通の人間ですとほとんど寝ている状態、寝ているか起きているかギリギリの状態で出現する脳波であって、普通の人間がこの脳波で覚醒状態を保つ、ということはかなり難しいものです。
脳波と冬眠
生物が自然の活動としてとる断食状態というのには冬眠があります。一部の人々が断食可能であることは、人間にも種として代謝を極限にまで落とした冬眠状態をとれたころの遺伝子・機能が残っているのではないかという説をEnnisは考えています。
冬になると冬眠する脊椎動物は多々いますが、これらの動物が冬眠に入っている際、実は普通の睡眠とは全く異なるメカニズムが働いて動物の体というのは維持されています。「冬眠」ということばが使われていますが厳密には睡眠とは全く違うもので、なんと冬眠をする動物は冬眠中に何度か冬眠を解除して、多少の食事と排泄を経て「普通の睡眠」を取ったあとに再び冬眠状態に戻るということを繰り返します。実は冬眠中は「睡眠不足」なのです。そして冬眠中、これらの動物からは全く脳波が検出されません。つまり周波数はゼロ。(極限まで周波数が遅い、という表現もできますが)上記のシータ派と断食のお話も加味すると「断食には、人間が不通に取りうるものと比べるとかなり遅い脳波(場合によってはゼロ)」がセットになっているということが分かります。
ストレスと断食
アインシュタインの脳波を測定したところ、数学の問題などをノリノリで解いているときなどの彼の脳はα波で満ちていたそうですが、難題にぶち当たると突然β波の支配状態になったそうで、人間はストレスにさらされると「脳波が上がる」という性質を持っているようです。ストレスは心拍数を上げたりということは当たり前に知られていることなので、当然代謝も上がるでしょう。
断食はいわばギリギリの生命維持モードですので、代謝は下げないとなりませんので、代謝を上げるストレスというのは大敵です。断食を成し遂げたければ、なるべく代謝を上げる必要のない環境である必要があります。何かに追い立てられることのない、静かで満ち足りた環境、衣食住は担保された山郷のログハウスみたいなところで静かに暮らしているような状態でないと普通の人は難しいのかもしれません。実際、農村で暮らしていた時には普通にできた断食が、都会に引っ越してからはものすごく飢餓感にさいなまれてできなくなってしまった、というお話は聞いたことがあります。
弁護士というお仕事(脳をシータ派に保ったままできるようなゆったりとした仕事ではないうです。念のため(笑))をしながら不食の状態でいられる秋山さんはすごいとしか言いようがありません。
まとめ
人間の場合、断食が可能な「環境・コンディション」というものがある。現代的、都会的なごく普通の生活をしていての断食というのは、かなり難しい模様。山里でのゆったりとした、脳波をα波よりも遅い周波数に保てる環境が必須なようです。
丁度タイムリーな記事がYahooに出ていたのでシェアです。
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