貧困は性格の欠如ではありません。それは現金の不足です。

The correspondent

The correspondent より

かつてイギリスの首相、マーガレット・サッチャーは言いました。

「貧困は人格の欠陥である。」と。

しかし、たくさんの例が真実は違うことを示しています。

アメリカのノースカロライナ州のチェロキー族が多く住む地域で、カジノが開業されました。それにより家庭の収入が増えた子供たちの行動の問題は40%も減少し、少年犯罪率は激減し、学業成績は著しく向上しました。

これは、収入があることにより、親のストレスが軽減されたことによるものでした。親たちはお金の心配をしていたエネルギーを子供たちのために振り分け、より良い親となることが出来たのです。

では、貧しい人々が愚かな行動をおかしがちであるという問題は何が原因でしょうか。貧しい人々は、より多くの借り入れ、より少ない節約、より多くの喫煙、より少ない運動、より多くの飲酒、そしてより少ない健康的な食事をします。こうしたことにより、政治家たちは貧困は人々が自分で克服しなければならないものであるという根強い概念を持ちます。

しかし、「欠乏感」がもたらす悪影響を考えてみて下さい。5分で始まる会議、明日支払う必要のある請求書を前に、誰が落ち着いて長期的な展望を持つことが出来るでしょうか。貧しい人々は一度に多くのことを実行する必要に迫られています。彼らが愚かな決定を下しているのは、彼らが愚かであるためではなく、彼らが悪い決定を下すような状況で生きているからです。

以下のような実験があります。

アメリカのショッピングモールで、「もしあなたが車の修理代を150ドル、1500ドルをそれぞれ払わなくてはならなくなったら」という問いかけをし、それを被験者が熟考している間に認知テストを行いました。150ドルの修理の場合、低収入の人々は高収入の人々とほぼ同じ得点でした。しかし、1,500ドルの修理作業に直面して、貧しい人々はかなり低いスコアを記録しました。大きな経済的挫折をただ考えただけで、彼らの認知能力が損なわれたのです。

また同様に、インドのサトウキビ農家の人々にも実験が行われました。彼らの収穫直後の収入が豊富な時と、そうでない比較的貧しい時期とで認知テストを行うと、貧しい時期ではかなり悪いスコアを得点しました。同じ人物でこうなのですから、これは単に彼らの精神的な帯域幅が侵害されたことによるものと推察されます。

貧困をどのように解決したらよいのでしょうか。教育投資、確かにそれも有効でしょう。しかし、それだけでは十分ではありません。それは、泳ぐように人に教えて、それから彼らを荒れ狂う海に投げ込むようなものです。

それは現金の不足なのです。

Poverty is not a lack of character ? it’s a lack of cash.

https://thecorrespondent.com/283/poverty-isnt-a-lack-of-character-its-a-lack-of-cash/334655920665-7fee23f4

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